ポイント:
- 体質心理学では三つの体型から三つの性格に分類される
- 体質心理学によると生まれつきの体格と性格は絶対に変わらない
- なんとも救いのない内容(!)なので、素人(我々)にはトリビア的知識としてで十分
こちらの記事『女性でもハードゲイナー!食事と筋トレで改善【チェック方法付き】』で太らない体質であるハードゲイナーのことを「外胚葉型」と記したことがあります。
「〇胚葉型」とは心理学の用語でした。
体型と性格の関係。
ツッコミどころ満載の分類は雑学としては面白いのでまとめてみました。
体型と性格を分析した体質心理学ってなに?
体質心理学とは生まれ持った体型と性格の関係を結び付けた心理学の分野です。
結論からいうと、「生まれつきの体型によって人間の性質は決まっており、これは一生変わらない」と言い切っている人が研究していました。
それが、アメリカの心理学者シェルドンです。
1940年頃に、「胚葉学」に基づいた「胚葉型」で体型を三つに分類し、それぞれの性格を胚葉型ごとに定めました。
ウィキペディア(英文)によると、シェルドン自身、
と信じて疑わなかったようです。
シェルドンの発表より20年ほど前にも、クレッチマーというドイツの精神科医が同じような分類で性格を分けていました。
興味深いことに、紀元前にもすでに体の組織(当時は体液)と性格を関連付ける研究があったようです。
体型と性格の関係
シェルドン的には、自分より先に発表したクレッチマーの説は「足りん!」ってことで、自分の説をつけ足したうえで「体質心理学」と名付けたようですけど。
正直、私にはシェルドンのもクレッチマーのも違いが分からなかったので、同じ体質心理学としてまとめました。
シェルドン先生は体型と性格を以下のように分けました。
外胚葉型の性格(ガリ体型)
外胚葉型の体型は、筋肉や脂肪がつきづらい、ひょろっとした痩せ型。
当サイトの訪問者はこの外胚葉型の痩せすぎ体型の人が多いんじゃないかと。
性格の分類は、
(シェルドンの説)
非社交的、内向的、せっかち、神経質、メンタル激ヨワ
(クレッチマーの説)統合失調型
物静かな変わり者。読書を好む頭脳派で、熱しやすく冷めやすい
ビビりで傷つきやすく、従順な一面も
お人好しなところもあるが基本的には物事に無関心で鈍感
おいおいおい、って感じですね(笑)
なんでそうなるんだっていう。
でも半分は当たっているというコワさ。
せっかちの変わり者だし、物事に無関心だし、お人好しなんてところは合ってる。
でもメンタルはかなり強いし、従順を良しとしない性格なので、やっぱり的中率は半分かな。
そして半分しか当たらないっていうのは、半分は誰にでも当てはまるっていうことで。
惜しいですが納得するに値しない結果でした。
中胚葉型の性格(ガッチリ体型)
中胚葉型のひとは筋肉質で骨太のがっしりした体型。もちろん男女問いません。
性格の分類は、
(シェルドンの説)
精力的な活動家でやることが大胆、ときに攻撃的で興奮しやすい、強メンタルの持ち主
(クレッチマーの説)粘着気質型
こだわりと集中力がすごく、几帳面ではあるがテンポが悪い
頑固で融通が利かない
秩序だった考えを好む
いや~、確かにこういう人いそう!
ていうか、いるいるこういう人!
でもね…体格がいいからこういう性格なのかなんて判別できませんよ。
なんですか、攻撃的って。
しかも要領が悪いと。
中胚葉型の人が聞いたら怒りますよコレ。
内胚葉型の性格(ぽっちゃり体型)
内胚葉型は太りやすく脂肪がつきやすい丸みのある体型の持ち主。
性格の分類は、
(シェルドンの説)
明るく社交的で何ごとにも寛容、楽観的なのんびりやさん
(クレッチマーの説)そううつ型
温厚で人が好く、活発
外交的でユーモアもある
おっとりした性格の反面、感情的になったり気分が沈み込んで口数が少なくなることも多い
明るくにぎやかなイメージから一転、陰気でネガティブな気質も併せて持っているそうです。
見る限り、小説や漫画のキャラクター設定としては面白そうですね。
はたして、ぽっちゃり型の人はほんとにこの気質が多いんでしょうか。
私には内胚葉型の友人がいますが、明るくて面白いけどマイペースで、時に頑固で繊細で平和主義者で…といろんな面を併せ持っています。
人間ってふつう、そうじゃないんですか?
「胚葉型」ってなに?
そもそも胚葉型って、「型」として分けられるのは何を根拠にということ。
体型を胚葉の型に分けるのは、「その胚葉が他よりも発達しているという傾向」が理由だそうです。
素人感覚でも、たしかに胚葉の型と体型の傾向は合致しているように思えます。
その胚葉が体のどの部分を作っているかを考えればね。
ただ、体型と性格の結び付けはよくわかりません。
体型と性格を胚葉の型に分けたのはシェルドンですが、彼の研究対象は4000人の男子学生でした。
こういう質的な研究のためのサンプルとして4000人が多いのか少ないのかはわかりません。
でも、
男しか研究してないじゃん。
時代背景ももちろんあるだろうけど、男しか調査してないのによく堂々と断言できるな?
こういう学者さんの脳内はどうなってるんでしょうか。
世界の半分は女だってことを忘れてるんでしょうか。
本当に謎です。
一方、精神病患者の臨床観察をしたのがクレッチマー。
だからですかね、クレッチマーの説はいちいち病的なニオイがするのは。
そしてどんなに調べても、なぜ胚葉の偏りで性格まで決まっちゃうのかがわかりませんでした。
ちなみに中間型なんていうのも後世に作られたみたいですが、中間型作っちゃったらなんでもアリじゃんという感じです。
じゃあシェルドン先生は何型でしょう
画像:ウィキペディアより
シェルドン先生は何型でしょうか。
ウィキペディアから後年の写真を見る限り、骨太で体格は良さそうです。
胸元も厚そうなので、中胚葉型(筋肉質)で少し内胚葉型(ぽっちゃり)ではないでしょうか。
体質心理学の体格と性格の関係を「ゆるぎなく決定づけられている」とかたくなに信じているあたり、
と思います。
シロウト判断ですよ?
まとめ
まとめます。
- 体質心理学は三つの体型から三つの性格に分類される
- 体質心理学によると生まれつきの体格と性格は絶対に変わらないらしい
- 救いのない内容なので、素人にはトリビア的知識としてで十分
アドラー心理学の提唱者、アドラーは「性格は生まれつき決まっているものはない」と言っていました。
アドラーは「性格は後天的な影響によるものが大きく、きょうだい間でどの位置にいるかによって傾向が分かれる」と分類しています。
長子、中間子、末子、一人っ子で家族内の役割が違い、性格にも影響を及ぼすという内容。
この分け方は合理的で、100%合っているわけじゃないにしても、納得のいく考察なんですよね。
細胞レベルで生まれつき性格の傾向があるにしても、それですべて決まるなんて未来のない学問です。
アドラーのように、未来は過去では決まらないと言い切ってくれた方がどれだけ人のためになるかって話ですよね。
私は素人なのでこういった学問の分野には明るくないが、いったい何の役に立つのかは最後まで分かりませんでした。
数学の「ホニャララの定理」とかと同じなのかも。研究者には大事でも日常生活では役に立たない。
セラピーとかメンタル系の職業では良い材料になるんだろうなとは思います。
血液型占いとか心理テストのように、トリビア的なネタとして話すくらいで十分なんじゃないかと感じるのでした。
本記事がお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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