どのくらいとればいいの?
プロテインは増量目的ではなく、ボディメイクの原料として考えたほうがいいです。
なぜなら、プロテイン(タンパク質)は脂質や糖質に比べてエネルギーになりにくく、消費も早いので適量では太らないから。
過剰摂取で太る可能性もありますが、それは健康的に太れるとは言えませんよね。
ポイント:
- プロテインの過剰摂取で、余剰分が脂肪になるので「太る」
- タンパク質を適量(体重×1.2~2g)の摂取して運動をすれば筋力アップし、「キレイに太れる」
一言に「太る」と言っても、「脂肪が増えて太る」のか「筋肉を増やして増量する」のかで、方法や意味合いがまったく違ってきます。
私たち痩せすぎは確かにある程度脂肪も増やさなくてはいけません。
ですが増やし方や量が間違っていると、思わぬ生活習慣病になってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、プロテインについて正しく知っておきましょう。
プロテインとは?
プロテインとはタンパク質のこと
プロテインとはタンパク質のことなんです。タンパク質は英語でprotein、だからプロテイン。
タンパク質は人間のからだ中のあらゆるパーツを作っている栄養源で、不足すると髪質が悪くなったり肌が荒れたりと、外見上にも大きな影響をもたらします。
海外ではどう区別してるのかわかりませんが、日本では一般的に、
プロテイン⇒食事以外で摂取するサプリメントのこと。主にプロテインパウダーを指す
タンパク質⇒食材からとる五大栄養素のひとつ
と認識されていることが多いと思います。
ちなみに五大栄養素はほかに、脂質、糖質(炭水化物)、ビタミン、ミネラルを指すんですが、五大栄養素は名前だけでも絶対に覚えてくださいね。
本記事の「タンパク質」は栄養素として、「プロテイン」はサプリメントとしてのプロテインのことと理解してください。
ムキムキにはなりたくないな
太るためのプロテインの考え方
いよいよプロテインのことを考えてみましょう。
大原則として、タンパク質やその他栄養素は食事からとる必要があります。
当たり前ですね。
古いSF映画なんかだとサプリみたいなので食事を済ませるシーンがあるくらいなので、未来はそうなっちゃうかもしれませんけど。
食事としてのタンパク質
痩せすぎの人が増量するためには、
P:タンパク質 20%
F:脂質 30%
C:炭水化物 50%
参照:『TarZan 自宅トレQ&A』監修:筋トレクリニック
この割合で一日の摂取カロリーを分散させることが望ましい。
一日2000kcal必要な人は、タンパク質を400kcal、脂質を600kcal、糖質(炭水化物)を1000kcalとるという感じ。
そこで、プロテインをとり始める前に、まずはあなたの現状を把握しなくちゃいけません。
そしてアプリや食事指導を受けて、何がどのくらい足りないか計算し、きちんとした食生活のなかで栄養素をとることが大前提となります。
私は「My Fitness Pal」というカロリー計算アプリを使っています。
便利だし無料なので一度お試しください。
サプリとしてのプロテイン
じゃあどんなときにサプリのプロテインを摂取するか、という問題ですが。
通勤は片道一時間、帰ってくるのは夜八時過ぎ。
体づくりのことを考えたら、時間がないことは言い訳にできませんよね。
でも一日中が休みだった時に比べて、食事のパフォーマンスが落ちるのはやむを得ません。
そこで出番がプロテインです。
三食栄養バランスを考えて食事をとっても、どうしても及ばないときはある。
タンパク質を多く含む食材を一日で取り切れなかった場合に登場するというわけです。
プロテインのメリット
一日に必要なタンパク質の量は軽く運動する人で体重×1.5~2gが必要です。
45㎏の人は67g~90gがほしい計算になりますね。
プロテインの良いところは、タンパク質を選択的に多く摂取できるという点。
たとえば肉類は高タンパク食ですが、同時に脂質もかなりあります。
白米はタンパク質もありますが炭水化物がほとんど。
プロテインは普通の食材とは異なり、タンパク質をメインに構成されている食品です。
たとえば、iHerbという健康食品サイトで買えるプロテインを見てみましょう。
iHerb 『ホエイ ゴールドスタンダード (ダブルリッチチョコレート味)』
ダブルリッチチョコレート味は私も飲んだことがあるので載せました(笑)
見てわかる通り、低カロリー&低脂質&低糖質ででたんぱく質だけガッツリとることができます。
おにぎり一個で総カロリー約180kcalと考えれば、プロテインサプリがどれだけ効率的かわかるでしょう。
先ほどの45㎏の体重の人であれば、一日に必要な67g~90gのタンパク量のうち、一回のプロテイン摂取で24gもとれてしまう。
このように、食事とのバランスでうまく組み合わせれば、太るための必要条件を満たしていけるんです。
実はプロテインだけで太ることはない
さんざん太る前提で話しているのに申し訳ないんですが、プロテインだけで太ることはありません。
食材からとるタンパク質が不足している場合、プロテインを飲むことで不足分を補えるので、プロテインを飲んだからと言って太ることはありません。
そもそも食事からとるカロリー(エネルギー)が不足している状態でプロテインを飲んでも、摂取したタンパク質は「待ってました!」とばかりにエネルギー源に替えられてしまう。
アンダーカロリー下でプロテインばっかり飲んでいたって、エネルギーとして消費されちゃいますから太るわけがないんです。
もうひとつ、プロテイン(タンパク質)は脂質や炭水化物に比べて、食事誘発性耐熱産生が高いんです。
食事誘発性耐熱産生とは、ものを食べたときに消費されるカロリーのこと。
たとえば脂質はものを食べたときに、カロリーの消費が5%以下なんですが、タンパク質は20%もカロリーが消費されちゃう。
言い換えると、「食べて飲み込んで消化して吸収する」過程で、脂質は95%以上が体に残るけど、タンパク質は80%しか残らないということ。
燃費が悪いですね~。
プロテインをたくさん摂取して太るとは?
ではでは、食事を十分とったうえでプロテインをたくさん飲めば筋肉になりやすいんじゃないか。
体づくりにいいんじゃないか。
そんな気配すらしてきますよね。
残念ながら、ただたくさん飲めば勝手に筋肉が大きくなるわけじゃありません。
それならだれしも簡単にムキムキです。
さっきも言いましたが、食事で充足しているならわざわざプロテインは必要ないんです。
プロテインとり過ぎるとどうなる
タンパク質は体の中で一度アミノ酸になって、それから組織の修復だとかエネルギーだとかに変換されていくんですが…
このとき、筋肉や髪といった体組織に合成されるタンパク質には上限があるんです。
ただたくさん摂取すれば筋肉ムキムキ、髪の毛がふさふさになるわけじゃない。
タンパク質は体重×2.4gで過剰摂取という研究結果が出ています。
で、この限界を超えるとどうなるかっていうのが問題。
合成しきれなかったアミノ酸(タンパク質)はおなじみエネルギー源として使われるだけならまだしも、イザというときのために脂肪として蓄積されちゃうんですね。
それだけじゃない。
タンパク質がエネルギー源となれば、ほかのエネルギー要因である脂質や糖質(炭水化物)が余ってしまい、体脂肪がどんどん増えていく。
プロテインで太りたい女性は?
運動しない場合は「太れ」ます。
まちがいなく脂肪はつきます。
じゃあどのくらい「太る」のか計算!
【プロテインをたくさん飲んで脂質や糖質が余ったら、どのくらいの体脂肪が増える?】
- あまり動かない日に、活動的な日と同じだけ食べると727kcalが余ったエネルギーとなる。
- 脂肪は1gで9kcalのエネルギーを持っている。
- 727kcalの余分なエネルギーは約80gの脂肪に変換される。(727÷9)
体脂肪とは「脂肪(8割)+水分やタンパク質(2割)」なので、
脂肪(80g)+水分やタンパク質(20g)=100g
結論として、ごろ寝しかしていない日は一日あたり100gの体脂肪が増える計算になります。
『ジムに通う人の栄養学 スポーツ栄養学入門』をもとに構成
ごろごろしてれば10日で1㎏は増えます
おめでとう
体脂肪は内臓脂肪、皮下脂肪、全身いろいろなところにつきます。
まさか胸だけについてくれるなんてありえない。
そうなればもうね、みんなごろ寝です、ガリガリは。
脂肪は狙った位置になんてついちゃくれませんので、あなたの体はある部分では細いのに、ある部分ではたるんでいる、そんなことが起こるんです。
ほんとにそれでいいでしょうか?
じゃあもう、どうすればいいの?
プロテインは飲んだほうがいいの?飲まないほうがいいの?
これまで見てきたように、悪いのはプロテインじゃなくて、栄養のバランスと運動量の少なさでしたね。
運動することで筋繊維が肥大し、摂取したタンパク質の体への蓄積割合が増加することがわかっている。
引用:『ジムに通う人の栄養学 スポーツ栄養学入門』岡村浩嗣著
このように、運動することでタンパク質があなたの血となり肉となるんです。
だからまずきちんと食べて、しっかりと運動をすることです。
食事でどうしてもタンパク質が足りない、少食でたくさん食べられないという人は、プロテインをこまめに飲みましょう。
運動とプロテイン。
このふたつが合わさると、あなたの体は健康的に美しく太れます。
まとめ
ポイントのおさらいです。
- プロテインの過剰摂取で脂質や糖質が余り、脂肪が増加して太る(ただし脂肪は腹回りに集中する)
- 体重×1.2~2gの摂取で運動をすることで筋力アップになり増量につながる
プロテインを飲むだけで都合よく太れるなんてことはありません。
でもプロテインをうまく活用して運動すれば、何もしない人よりもっと美しい体づくりができます。
本記事があなたのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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各記事に太るための心構え基本的な考えなども載せているので、ぜひ参考にしてください(^▽^)/